ネタバレ・感想あり絶望名人カフカの人生論のレビュー

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人生論
ネタバレ
2024年10月23日
このレビューはネタバレを含みます▼ かなり自分自身の人生に絶望しています。
でも、流石文豪なので文章が優れていて読み応えあります。
普通の人がこなせる仕事、結婚、家庭を持つことができない自分への深い絶望感。自分が書いた文学作品でさえ絶望。病気になった自分にこれがふさわしい状況だと思っている。あらゆる文章を読むと、虚言や露悪ではなく、かなり正直な人という印象です。
絶望しているということで、よくあるように社会や政治や他人に当たり散らすことはないです。(父親には文句言ってます)恋人だった人からも自虐的手紙を受け取っても婚約破棄になっても大切に思われて手紙も保存しています。友人もカフカの本の出版に奔走します。
カフカ死後、自分の文書は破棄するよう遺言にあって、素直に破棄した人と翻って本として出版した人がいて、どちらも非難されたり称賛されたり両方ありで、実はカフカ本人が破棄するように遺言されたという但し書きで出版されることを望んでいたという解釈があるらしいです。
この絶望があるから優れた作品が書けた一面があるともいえますが、難儀な人生です。
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意外と救われる
2017年1月12日
ネガティヴな言葉の羅列である為、敬遠される方がほとんどかもしれない。

しかし、絶望感に苛まれ、抜け出せなくなったとき、この言葉に触れると、意外と救われることもある。

もちろん、嬉しいときや楽しいときには、冷や水を浴びせられるので、見る必要はない。
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