1巻時点では良い意味でとてもベタ。特にヒネリも見られず、安定に主人公が無双する。文章は落ち着いていてストレスになるような誤字脱字やひどい厨二台詞もなく、読み易い。身分社会のわりには甘い設定は散見されるが、気楽に読めるという意味ではありかもしれない。所々に作者の年代を感じさせるような古いアニメや漫画ネタがぶち込まれているので、分からない人には分からないストレスになってしまうやも(世代が近ければほぼ通じるレベルの有名ネタばかりだが)。
良い意味でのベタが続くだけで1巻が終わるが、巻を追うごとに少しずつ奥行きが増す。主人公の天然ぶりが目立ち、ただ強いのではなく難点欠点もありあくまで最強とは言えない。
そして、1巻からずっと水面下で絡む「ラキの行商記」は地味に楽しい。