このレビューはネタバレを含みます▼
なんて切なくてどうしょうもない終わり方。
彼が迎えにくるのか、来ないのか、彼女がこの島にどれ程いるのか、何も予感させないままに、終わってしまった物語。
現実とは思えないほど、ファンタジーみたいなふわふわした現実離れした物語で、彼にとっては、再生の物語で、彼女にとっては、生きる力を取り戻した島で。そして、現実にもどっていく二人。
そんな二人が現実で恋愛出来るのか、読み手を不安にさせたまま、終わってしまう物語。
浮世離れした彼に、振り回されながら、恋心を募らせていく彼女。何も約束も愛の言葉も言わないくせに、彼女を独り占めしたい身勝手な彼。
彼女を拒絶するくせに、側にいてほしいと家に来ることを望む身勝手な彼。切なくてたまらない一夜の夢のような物語。
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