ネタバレ・感想あり精読 アレント『全体主義の起源』のレビュー

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過去の話ではない
2017年10月22日
ここに書かれている内容は、「ナチ=悪」といった過去の話に終わることではない。

「民主主義」だという今日の日本でも、この世情においてあり得ることだ。

「全体主義」とは何か、それはどの状況で起こりうるのか、「民主主義」は果たして正しいのかなどを、この本を通じて考え直してほしい。
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アレントの問題意識を把握できる良書
2023年10月12日
良い点:冒頭にアレントの半生、原著の「全体主義の起源」が書かれた背景とその難解さの説明があり、原著の執筆にあたってアレントが持っていたであろう問題意識(全体主義がこれまでの政治体制論の中では把握しきれない異例の自己破壊的な事態であること)が分かりやすく書かれている。
本書の大部分もその問題意識を中心として要約されているので理解しやすい。
悪い点:アレントの考えを引用を交えながら解説しているため、若干、どこまでがアレントの意見で、どこからが牧野氏の意見なのか、分かりづらい部分がある。
また、牧野氏の注は非常に詳細で分かりやすいのだが、電子書籍版にも関わらず本文と注のリンクがないのは非常に残念。
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