(小説、HOME+HOME2+新装版描き下ろしの10年後HOME Other)
はぁ~~。。
もぅ、余韻残りまくり。。。
さわやかな表紙を裏切るような重い暗い話でしたが、もんの、すっごい、読み応えありました!
2冊分かと思うほどのストーリー展開。
読んでよかった!
涙なしには読めない!
おかげで翌朝目が腫れてました(笑)
それくらい、超~切ない!
明るい双子の弟と比べられた地味主人公と、早くに親を亡くして他人に育てられた養い子。
2人とも愛されることが足りなさ過ぎるために、他人との付き合いが苦手で臆病。
2人のかみ合わなさ過ぎる時間や想いが哀しく切なすぎました。。
ナオキが難しすぎるけど、プライド高い元の性格に足して臆病アツシに育てられたからここまでひどくなったんだろうな、とお互い様にも感じました。
アツシの友人が掻き回してるけど、ちゃんと叱ってあげる人が必要だという、彼の言葉も真実だと思った。
後半の展開が驚きですが、ナオキの行動の意味が切なすぎました。。
HOME2だけでは、いまいち暗いエンドです。
本作新装版にあたって書き下ろしされた10年後、この話があって、少しほっとしました。
作者さんの作風なのか、直接2人が主人公じゃない。。
他者の視点からの2人。
もっとしっかり2人の話が読みたかったけど、、、
こういう物足りない読後感も作者さんらしい余韻ひきずりまくりのお話なんだろうな。
一般的とはいえない逸脱した人たちの話なので、好みは大きく分かれそうです。
主人公たち2人とも超ネガティブすぎて、話もこじれて重いし暗い。
ぱっと読んでると読み手の共感を得にくいほどの言動なので、一般受けは評価高くなさそう。
ただ、作者さんはこういう共感を得にくい特殊人物たちの描写が非常にウマイ!
だからお話の世界に入ってがっつり読んでると、こういう不思議キャラゆえの逸脱した言動にも納得がいってしまう、物語の進展に全く違和感を感じない。
今まで読んだ作品、たとえば箱の中・檻の外シリーズもそうでしたが、作者さんの力量に脱帽です。
どの話を読んでも、ものすごく話の世界に引きずりこまれました。
BLですがカテゴリ関係なく、年齢性別関係なく、どっしりとしたお話を書いてくださる作者さんです。