ネタバレ・感想あり【合本版】革命は恋のはじまり 全5巻のレビュー

なりゆき〜が面白かったのでこちらも購入したのですが、ちょっと期待しすぎたかな？主人公2人にもそこまで惹かれる所も無くて。始めはヒロインもウジウジしていないし好感が持てたけれど、だんだんただの意地っ張りなだけの印象で。恋愛面でのドキドキはあんまり無かった。

合本版は1冊としてクーポン使えるからありがたいです。
作者さん買いです。
いつもながらしっかり練られたストーリーと世界観、自分の考えを持って行動できるヒロインは読者視点でも気持ちがいいです。
悩んだり意固地になったりはあるけれど、ウジウジしません。
貧困街育ちの元後宮奴隷なので開けっ広げな部分もありますが、イヤな印象は持ちませんでした。
根から貴族で育ちがいいヒーローがやられっぱなしになることもなく、お互いに似た者同士だけど育ちの違いからくる価値観の違いを擦り合わせる過程が丁寧に書かれています。
ジレジレは作者さんお得意のパターンで、くっついたらヒーローが甘くなるのもデフォルト。
脇役たちも個性が強くて悪役、友人、家族などどれを見ても無駄なキャラがいません。
身分違いの恋のわりに当て馬がさらに上級なのが私はちょっと微妙に感じたのと、上手だけれど可愛い系のイラストが『元寵妃』『美丈夫』などのイメージと合わないところが少し残念。
終わり方が長編のわりにあっさりだったので、せめて主役カップルの結婚式までは読みたかったです。
削られたらしい匂わせカップルたちや、陛下の問題ありすぎの婚約者候補も気になるので番外編でいいから書いてほしい。
とはいえ、読みごたえたっぷりで何度でも再読したくなる作品でした。