ネタバレ・感想あり名探偵キャサリンのレビュー

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「京都茶道家元殺人事件」
ネタバレ
2021年9月8日
このレビューはネタバレを含みます▼ 京都の茶道一門の茶室などが舞台となっていまして、いかにも山村美紗氏の小説と言った感じがします。「花の棺」や「百人一首殺人事件」同様、この小説でも主人公のキャサリンが、それも異常なほどに日本文化に興味を示しています。二条院家の次女の秋子とその母親の凉子が相次いで毒殺され、最終的には茶道家元の良孝までが睡眠薬を飲まされて密室内で首吊り状態で殺害されてしまうと言った「殺害パターン」は勿論ですが、容疑者全員にアリバイが成立し、最終的には連続殺人事件に無関係だったと思われていた「茶道家元の長女の夏子の夫の頼信」が連続殺人事件の犯人だったと言うストーリーも、とても山村美紗氏らしいですね。高階良子先生の「ピアノソナタ殺人事件」にも、殺人犯の浅野智子が音楽室を密室状態にして「姫宮聖子」と言う女の子を殺害すると言う、この小説に類似した「殺害パターン」が使われていました。僕は30年前にこの小説の文庫本を買いましたが、やはりこの文庫本もその後の様々な事情で手放してしまいました。只、殺人犯が最後に自ら命を絶つと言うストーリーだけははっきりと記憶していました。約四半世紀もの歳月にわたってこの小説の文庫本を手放してしまったために登場人物やあらすじに関する記憶が曖昧になっていましたので、今回コミックシーモアでこの文庫本を再購入しました。「京都不倫旅行殺人事件」同様、この小説ももう一度読み直してみるととても面白かったです。
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