このレビューはネタバレを含みます▼
十代らしいジレジレのふわふわの恋愛物語だけど、偽物から本物になったとき、苦しむという定番の設定だけど、ヒーローが前からヒロインを好きだと言ってたが、それは、はたしていつからなのか?!最後まで疑問だらけ。
ヒロインと付き合う前から好きだったというのならば、ごっこしていた時にかなりあっさりしていたし、後輩女子への態度も、ヒロインに誤解させるものだし、ごっこ中にヒロインが好きだったとして、好きな女の子に誤解されたくないのが普通だろうし。読んでて、自然なのは、あくまでごっこだったけど、ヒロインがヒーローをすきになり、努力をし始めたり、ヒーローを意識して上の空だったりで、他の男の存在を感じて、気持ちを自覚するも、ヒロインにはっきりと好きな人がいると言われて泣く泣く身を引くも、変わらないヒロインの態度に未練が絶ちきれずに、自分からまた付き合ってと言ったように思う。そして、ヒロインの誤解によりまた振られるけど、まあ仕方ないかなあと。色んな複雑な物を抱えてるのに、何もヒロインに言わないから、色んな誤解をされるはめになる。
体の関係を持つかどうかということも、早めに言っておけばいいものを、言いづらいにしても、年頃で、経験済みで、なのに、先に進まないのは、ヒロインに誤解されるのに、ヒロインに叩かれてから、やっと真相を言うって。ヒロインからすれば、中学生では経験済みなのに、自分とはしないってのは、ショックだろうし。育ての親のトラウマから、我慢出来るうちは我慢するのはわかるけど。しかし、責任持てるまではしないって、いくつまでしないのか。美術系の仕事に進むのならば、人より、社会人になるのは、遅いだろうし、それこそ、ヒロインが社会人になって、それなりに貯金ができるまで?!
二十代の半ばは過ぎそう。今は納得出来るヒロインでも、してるのが当たり前になる雰囲気の社会人にってまで、結婚するまではしないって、自分たちの関係は大丈夫って思えるのだろうか。
ごっこの時ですら、横恋慕の後輩女子がいたのに、美術系に進むヒーローとは進路も就職も離れるだろうし、その中で、後輩女子のように、強引な誘惑女子が近づいてきて、優しい性格のヒーローだから、激しく拒絶もしないだろうし、はたしてヒロインはその不安に耐えきれるのだろうか。
高校生カップルとしては爽やかな終わりだけど、これからの年齢の二人としては不安しかない。