このレビューはネタバレを含みます▼
殆どの作品が裕福で怠惰な専業主婦の心情を、情景描写も交えながらこれでもかと書かれています。
表題作では嫉妬どうこう以前に子供そっちのけで夫にばかりかまけていることに違和感があります。一体結婚何年目なの?
自身は愛を与えることなく、愛されることばかりを願うのはちょっとどうなの?と。
そして愛を与えない理由は毒親に育ったから。この1点のみ。生活に不満がある訳でも、(不倫を知るまで)夫に不満があった訳でもなく、子供のせいでもない。
そんな女性に対し共感する部分が見当たりませんでした。
どの主人公の女性も主体性を持たず、自分から思い切った行動をとらない。その事について専業主婦である事を理由にあげているところが1番意味不明でした。
専業主婦が蔑まれる所以は過去のこの様な女性たちにあるのだなと、ある意味納得できました。
最後の「海豚」はなんだかよく分かりませんでした。