実はラストどうなるかネタバレ状態で読み始めたので、読後の衝撃は薄かったですが、色々考えさせられる部分はありました。
幸福と恐怖は薄い膜で隔たりがあるだけで、その膜が破れてしまうと混沌が生まれる。
その混沌が、人間の生々しさが、恐怖から生まれる狂気が、歪さが、同じように自分の中にもあってカタルシスを感じれる作品でした。
倫理とか善悪とか、そういう綺麗なことって、きっとずっと幸福で生きてきた人たちのかざす正論なんだろうな
そういうものを、許されないって言われるような事でも、ただ己の幸福を希求しつづけた中での選択肢だとしたら、それを罪に問えるのはそれによって苦痛を被った人だけだと思う。
幸せの在り方なんて他人に否定されたり押し付けられたりするものじゃない。と思う