こういうの、待ってました。こういうのが読みたかったんですよ。ライトノベルって自分に合うの無いなと半ば諦めていて、でも絶対売れるよなと。自分の好みが流行と正反対なので、自分が苦手なモノは流行るってのが歳からの経験wで、売れたら数出て中には自分好みが出てくるはずと、ずっと待ち続け、とうとう待ってる間に本を読まない人になってしまっていた。
待ってる間にマンガの方が同人誌やらコミケやらBLやらが充実し自分好みが気軽に手軽になってに更に本は遠くなってしまい、手に取るのは文庫本くらいになってしまった。
新書版てマンガ原作だから読んでみるか、見たことないタイプの絵師だ、名前も、なんたらグラム?パラパラとめくり、厨二病煽ってくれるわ、いやもう死んでるし!なんだこれやべー買うわ!
いわゆるジャケ買い。表紙だけで買う。
そして忘れる。積読。忘れるが、表紙が気になるので開く。開いて訳の分からなさに閉じる。閉じてまた表紙が気になり、また開く。
この時点で自分の好みではないとか、読み手を選ぶとか思うが、だったらこのモヤ感と閉じて開く繰り返しの理由に納得できない。納得できないけど説明はできる。本を読まなくなった自分(と加齢)。
それでも読み続けた。ノればカンタンなのだ。
閉じて開く。開いて閉じる。リズムみたいな音楽みたいな、アレ。本を好きなだけ読んでた頃の自分なら、もう一目惚れってヤツだ。
偏食で食わず嫌いと化した自分がライトノベルに食い付くのは遅過ぎだが、長生きはしてみるもんだ。西尾維新という作家が生まれたんだから。とペロッと言えるくらいに楽しかった。戯言、人間と続けて読んだ。本を読んでた頃は絶対手出ししなかった。今また本から遠い。でもまた読む時はきっとコレから読む。偏見と執着と味音痴加えて老眼!それら全部吹っ飛ばしてまた本が読める、そう思わせてくれた思い出の一冊。