ネタバレ・感想あり彩雲の城のレビュー

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健気で、誠実で、情が厚い。
2019年4月12日
お互い『過去』を抱えてラバウルに来た二人の青年のお話。藤十郎の誠実さと情の厚さに痺れます。
そして序盤、生への執着を見せなかった伊魚(イオ)が、ここぞという時に見せる意地がとても人間くさく、だからこそ、それでも散って行った命を思って、哀しい。彼らの魂が無事に、靖国に、家族のもとに還れたことを願うばかりです。
戦時中のお話なので決して軽くはない題材ですが、キュンあり、ユーモアあり、微笑ましいシーンも数多くあります。お気に入りのセリフは「鎌倉には歯に着せる布を売ってねえのか」。
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星5以上!敗戦シリーズ3作目。
2017年2月16日
1945年シリーズ小説。
<1天球儀の海→2碧のかたみ→3彩雲の城→4蒼穹のローレライ(電子未発刊:→5プルメリアのころ。、碧のかたみメインの短編集・郵便飛行機より愛を込めて)>

終戦間際を舞台にした生死のシビアな若い軍人たちのお話シリーズ。
各1冊ごとで全く違うストーリーなので、それぞれ1冊だけでも読めます。

人を寄せ付けない孤高のイオ。
信頼がおけるペアが欲しかった藤十郎。
上官からは同衾せよ(≒夫婦の様であれ)と言われる位一心同体であるのが理想のペアなのに、藤十郎の歩み寄りがなかなか届かず、イオの孤独が寂しい。
指でたたくイオの言葉に、キュンくる。。

もう、後半、泣きたくてたまらない!
なんで!
なんで!?
わざわざ死ににいく為に飛ぶのか?
もう、今の価値観からしたら絶対にわからない世界の、無駄死にとしか思えないような出撃。。
待ち合わせ場所に、泣きそうになる!
哀しくて哀しくて、たまらなかった。。

そして、現実にこうやって命を落とした若い人は当時沢山いたのだろうと思うと、、、
もう、切なくて苦しかった。。

靖国神社。。
近年では隣国の干渉で名前が出されますが、戦死者を弔う日本の中心にある神社。
名誉の死は靖国神社に行きあの世に行くと信じる決死の戦い。

余談になるけど、戦争は国同士の戦い。
自国や家族を守る為に命を落とすとことを省みず、必死に戦った、骨すら残らない、死の詳細すらわからない多大な戦死者。
その日本を守ろうとした戦死者をまつる神宮を、日本人がお参りして何が悪いんだろう。

敗戦国だから??

いつの時代だって、自分の国を守るためい戦うのに何が悪いのか。
他国の人がお参りして政治的に取りざたされるのならまだしも、と。。
当時の一生懸命戦った人たちへの尊敬の気持ちが強くなり、いつか靖国にお参りに行きたいと感じました。
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作家名: 尾上与一 /
ジャンル: ライトノベル BL小説
出版社: スコラマガジン
雑誌: Holly NOVELS