このレビューはネタバレを含みます▼
深い孤独と喪失を抱えた者同士が出会い、少しずつ生きる意味を取り戻していく姿を描いた作品
過酷な環境のなかで自己肯定感を奪われてきた少女と、長い年月消えない痛みを抱え続けた大人‥その交流は単なる救済譚に留まらず、人が誰かに受け入れられることの尊さを丁寧に映し出します
読んでいて胸が締めつけられる場面も多い一方で、差し伸べられる優しさや信頼の積み重ねが確かな希望となって心に残る
シリーズを追い続けた読者にとってはもちろん、本作単体でも「再生」と「愛」の本質を味わえる一冊
終幕でありながら新たな人生の幕開けを感じさせる結末は、読み終えたあとに温かな余韻を運んでくれる