ネタバレ・感想あり女徳のレビュー

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これもまた性格だな、と
ネタバレ
2022年11月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ 智蓮尼のその激しい気性と半生を回顧するような内容の、ある意味で情熱的な感じさえ覚える小説です。今でこそ出家した立場であり落ち着いた風貌漂う人間のイメージがあるのに、かつては己の欲に正直に生き続けてきた背景をもつという、この大きなギャップの存在がインパクトの強い部分なのではないかと思います。欲に忠実な生き方は、果たして愚かだと言い切れるのか。読者は深く考えさせられると思います。寂聴先生の、時に心に鋭く響く文章や描写が特徴的な作品だといえます。
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作家名: 瀬戸内寂聴
出版社: 新潮社
雑誌: 新潮文庫