このレビューはネタバレを含みます▼
昭和の面影を残す下町の食堂を舞台に、大家族ならではの騒がしさと温もりを描いた人情もの
料理を通して人と人が結びついていく様子が心地よく、食事の描写も食欲をそそります
個性豊かな兄弟や幼い杏の存在が物語に彩りを添え、家族の支え合いの尊さがまっすぐ伝わってくる
一方で、競合店との対立や妨害工作にはやや作為的な印象もあり、展開の説得力に物足りなさを覚える場面も‥
一冊での収まりを重視する読者には好みが分かれそう
それでも、どこか懐かしい食堂の空気と人情味あふれる物語は、心まで温めてくれる一冊