就職活動に失敗し、実家のおむすびやさんを手伝うことになった結。同級生がスーツを身につけて出勤する姿を目にする度に我が身を悲観し俯き猫背になっていく。高卒の両親にとって大学に進んだ自慢の息子の躓きに励ます言葉も見つけられず…。両親のお店を何となく手伝いだした結がお店、両親、お客さん、商店街の人々…今まで気にしていなかった事が人と触れあう「むすびや」で働くことで見えてくる…一人の青年が初めての挫折から自分の力で前進しようと、立ち上がろうとする様子がとても上手く描かれている。おむすびと登場する人達の行動、言葉がじわっと心に沁みる温かい作品。この後、結、結の同級生、両親、商店街…どうなるのか気になるから続き出ると良いな。