捨てる神あれば拾う神あり、の言葉を文字って付けられたタイトル通り、地球の神にアレコレされて悲惨だった主人公が異世界の神に愛される話。
元々が謙虚なおっさんだったおかげで、なんとも渋い少年となっている。設定や流れやキャラはよくある転生モノの踏襲でしかないものの、スライムの研究がスパイスになっているのか、はたまた筆運びのおかげか、とても読みやすい。
特筆するほど卓越した文章ではないものの、ストレスフリーで読めるくらいなのは長編として必須でありがたい。
余談だが、巻末に主人公が死んだその後の地球が毎回少しずつ描かれているのが地味に楽しみ。