ネタバレ・感想あり「宇宙戦艦ヤマト」をつくった男 西崎義展の狂気のレビュー

(4.0) 1件
(5)
0件
(4)
1件
(3)
0件
(2)
0件
(1)
0件
ロマンと冒険—ピカレスクロマン?
ネタバレ
2020年2月4日
このレビューはネタバレを含みます▼ 宇宙戦艦ヤマトと言えば、1970年代を代表するアニメーションであると言えよう。あるとき彼が物故していることを知り、wikipediaで調べたが、予想以上に物騒な人物であることを知った。そこで手に取ったのがこの本である。

動物的な嗅覚と勝負師のカン、そして相手をビジネスに取り込んでいくときには雄弁な説得力と酒池肉林、そしてはったりをかませて自分のペースに巻き込んでいく様は、この男が「煮ても焼いても食えない」ことがよくわかる。そして、「見切り」を付けた相手に対しては、ものの見事に冷酷に接する様も描かれている。最近亡くなったラジオのパーソナリティは蛇蝎のように彼を嫌っていた。さもありなんである。

究極の山師か。はたまた妥協を許さないアーティストなのか。ある人は「創造性はゼロ」と言い、ある人は「音楽のプロデュース能力が素晴らしい」と言う。その判断は、それぞれの読者をまちたい。
いいね
0件
レビューをシェアしよう!