ネタバレ・感想ありカサンドラのレビュー

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「癒えぬ戦争の傷を抱えた男たちの」
2024年4月9日
古本屋でそのあらすじに惹かれて買ったところ大正解だっだ本です。そちらで2度読んだのですが感謝をしたくて電子版も買いました。小難しい話は多いですが、登場人物達を信じて読めば何ら苦にはならないはずです。
肉体と精神を削りながら生き延びてきた男達の重苦しい感情の嵐と、戦争、政治、核技術、複雑に絡み合った陰謀。段々と抉り取られていく役者と舞台。年齢、出身、立場もバラバラな男達が、「悪魔をのせた」美しい船の中でぶつかり合う。彼らが抱える意志や過去が、時には銃弾となり、時には慈愛となってシナリオを重く彩る……
私が読みたいのはこういう本でした。重く渋く泥臭く、かつ堅牢で凛々しい男達の描写、冷たく乾いた諜報戦と、煮え滾る意思と感情の掛け合わせという魔性のシナリオを、この作品ではじっくり堪能することができます。
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難しいけど
ネタバレ
2020年3月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ 初めのうちは、昔(戦後すぐ)の内容なので読み進めていくのは、難しいが慣れてくればテンポが良いのでスラスラ読み進めることが出来ました。
しかし、登場人物が作中で、バタバタ亡くなり、描写がリアルなので苦手な人は、注意が必要だと思います。
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作家名: 桑原水菜
出版社: KADOKAWA
雑誌: 角川文庫