ネタバレ・感想あり孤島の鬼のレビュー

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漫画『マチネとソワレ』から来た読者です!
2023年1月4日
演劇漫画『マチネとソワレ』作品中で公演された『孤島の鬼』が、江戸川乱歩原作の解釈が違うということで、めちゃくちゃ気になり読みました。結果、漫画→原作→漫画と何度も読んでしまう吸引力、魅力、魔力が両作品にはある!!
江戸川乱歩を読むのは初めてではないので、なかなか表現がグロテスクなところは免疫有り。にしても、探偵小説と大正時代 海辺の田舎まちのおどろおどろしい雰囲気と恋愛(それも同性愛)が、まぁ見事に描かれております!
原作を読んだ後、現代の腐女子の皆様の考察も読み漁り、ラスト2行の切なさたるや…ていうムードのなか、漫画の新解釈で、その想いを昇華させてもらったワタシです。
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猟奇趣味の一環としての"同性愛"
2019年3月5日
コミカライズの立ち読みで「乱歩がBLっぽいものを書いてたの?」と気になって、せっかくなので原文で読みました。書かれた時代を考えれば仕方ないとはいえ、同性愛は「おぞましくも哀れな変態(だが猟奇小説的にはそこが良い)」みたいな扱いです。現代のセクシャリティ観からすれば、完全にアウトだし、主人公の同性愛に対する理解/受容は皆無なので、レトロ耽美BLを求める人は満足できないと思います。ただ、主人公に想いを寄せるキャラクターは、一途だし、頭も良い、品のある青年で、私は好きです。こんなに地の文にも主人公にも無意識な差別を向けられているのに、それでも魅力的ってある意味すごいな……。
同性愛以外にも、前時代的な"何の悪気もない"蔑視を向けられているマイノリティがあり、それがストーリーの根幹にもなっているので、全体的に、現代の表現だったらアウトです。よって、現代人としては「面白い」と言ってしまうのに躊躇はあるのですが、中盤で明らかになる下手人やトリックの悪趣味さや、クライマックスの妙なエログロ感の乱歩っぽさが好きな人は、楽しめてしまうと思います。ストーリーもサクサク進んで飽きさせず、"現代としてはアウト"な表現がもう少し控えめだったら、もっと有名な作品になっていたんだろうなぁと想像してしまいました。
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作品としてはいいけど
2024年11月29日
作品自体は面白いし、乱歩作品の中でめずらしく同性愛が出てくるのも興味深いです。ただ、現代に合わせて表現が変えられているのがちょっと…。文章もよいので、変えないでほしかったです。
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