藍川京作品の愛読者のやなぎやこ。その十二に収録の「閨」につきレビューします。広い屋敷と体の渇きを持て余した女、それと屋敷の執事兼用人の高齢の男。ヒロインは25歳の社長夫人。夫以外の異性経験がないまま結婚し、そのためか、ウブさを残しつつ結婚生活を送っていた。その夫が長期出張で家を空け、夜間は家政婦も帰宅しヒロインと執事のみ。淋しさのせいかヒロインは就寝できず、執事を自分の寝室に呼び部屋を同じくして眠ろうとするところから事態は発展し・・・。半分ネタばらしになってしまうが、二人はSEχはしない。かわりに執事はヒロインにこれまで経験のない、オナ二ーを教え込んでいく。不意の夫の帰宅を気にする執事の心理描写は少々くどいか。反面、ヒロインのネグリジェからヘアが透けるという記述はグッとそそられる。
とはいえアンソロジー全体に対する評価はといえば、他の著者の作品を読んでおらず資格なし。ニュートラルの意味で星3つ。