このレビューはネタバレを含みます▼
境遇こそそれぞれ違いはあるけれども、いつの時代の世の中においても、仏像が存在することによって心を和ませ落ち着かせられる人がいるということを、再認識できる作品だと思います。雪嶋の場合、自らの考えている将来と実際の現状との間に大きな差があることで多少なりとも不安を抱えているような印象ですが、修復という形で仏像と関わることにより、物理的な達成感と精神的な成長とを同時に味わえているように感じられます。やはり好きな物事に集中できる時間は、人生にとって大切だと思いました。