ネタバレ・感想ありこの喝采を彼にのレビュー

(5.0) 2件
(5)
2件
(4)
0件
(3)
0件
(2)
0件
(1)
0件
HIV感染により恋人を亡くした中年の回想録
ネタバレ
2024年11月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ 片想いしていた親友がクラブで怪しい男にトイレで体を許してしまい、怪しい薬も使われていたとは言え、ショックを受ける主人公に胸が痛みました。梅毒をうつされ、しばらくは小康状態を保つが体調が一気に悪くなり肺炎を発症し、HIV感染していた事が明らかになり(主人公たちは薄々、というか、かなり分かっていた)、恋人になった親友は姿を消します。この後の展開は分かりきってましたから、驚かないですが、泣けました。感染させた男は確信犯っぽいけど、こういうことはザラにあったのかも。今は立派な犯罪なはず?
いいね
0件
HIVについて、真摯に語られています
ネタバレ
2021年6月16日
このレビューはネタバレを含みます▼ 30年に渡ってHIV治療へ寄付してきたドラァグクイーンのマシューにポールがインタビューし、マシューが語る形式でお話がはじまります。1984年、マシュー、パトリック、ソニアは高校3年生、同性愛者で仲のよい友達で、マシューはパトリックのことが好きですが、告白はできないまま。ある夜パトリックはバーでたまたま知り合った男と関係を持ちます。この本の作者はHIVの患者を支える活動をされているそうです。HIVが日本で報道されるようになった当初は欧米で奇妙な病気が流行っているとまだ対岸の火事のような扱いでした。治療方法もなくゲイが感染することが多かったので差別されることもあり、患者は非常につらかっただろうと思います。この本は死にいたる病ではなくなってきたとはいえ、未だに完治することは難しいこの病気に罹らないように気をつけることを訴えている本だと思いました。そして物語としてもとても胸を打つものでした。BLぽく終わっていて軽いと感じられるかもしれませんが、そのあたりも私はよかったと思います。
2018年10月 挿絵2点。
レビューをシェアしよう!