ネタバレ・感想あり聖母のレビュー

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嫌悪と理解が同時に押し寄せる読後感
ネタバレ
2026年1月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ 母性という言葉の聖性と狂気を、冷ややかな筆致で同時に掘り下げていく長編サスペンス

幼児殺害事件を軸に、不安と恐怖に支配されていく母親の視線と、巧妙に仕掛けられた倒叙構造が絡み合い、読み手の倫理観を静かに揺さぶる
強烈なミスリードは決して派手ではなく、気づいた時には思考の前提そのものが崩されている感覚に陥ります
痛ましい描写の重さは覚悟が必要だが、その先で明かされる真相は「なぜ人はそこまでして守ろうとするのか」という問いを突きつけてくる

嫌悪と理解が同時に押し寄せる読後感こそ、本作がイヤミスの名にふさわしい所以
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映像化不可能、騙された!読み返し必須
ネタバレ
2024年12月25日
このレビューはネタバレを含みます▼ クリスマスイブなので積ん読していたこちらの作品を拝読しました。タイトルがクリスマスイブにふさわしいと思ったからです。ミステリーは子供時代から数々読んでいましたが…騙されました。読者は作者の出すトリックには絶対引っ掛からないぞ、という強い意思を持って読み進める人が多いと思います。わりと早くに犯人が出てきます。保奈美がどんなに子供を授かるのに苦労したか、やっと授かった我が子を守りたい。ところが子供を狙った凶悪犯罪が市内で発生する。犯人側から語られる日常。犯人も知らない更なる犯罪者の影。一体何者が?読者はあれが怪しいこの人が怪しいと散々推理すると思います。私もある程度推理していました。急転直下、訳のわからないページが出てきます。その文章を2、3度読み返した時真実が見え、今まで見えていた世界がガラリと変わってしまいます。作者は何一つ嘘は言っていない。それなのに全てが違う世界に見えてしまう。日本語の特徴のあいまいさを巧みに使い、決して嘘は言っていないのに読者を誘導し突然現実を見せ読者を混乱させる。映像は不可能だと思います。すぐ読み返しましたが、何一つ嘘は言っていない。全く違う作品を読んでいるかのようです。参りました。
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