色気要素は皆無です。推理小説的な部分もありますが、突っ込みどころや矛盾が満載です。言葉の誤用が多いです。目を眇めるという表現が驚くほどの回数で出て来ますが、この表現は鉄砲や弓で的を狙う時片目を細めて物を見るという意味です。どう考えても文章中意味を成しません。こういった誤用表現が多くて、気になりだすと文章を楽しめなくなります。また、一つの出来事を各登場人物から眺め直すという手法がとられているので、ある意味、話が進まずくどいです。
話そのものは俺様系で、登場人物の性格は3パターンぐらいしかいません。同じノリ・性格の登場人物がそこそこの数で出てくるので、誰がどの話の人物で何を言った人物か把握するのが大変でした。全体的な話の流れは至って単純で、舞台を変えながら繰り返していくので、ツッコミを入れる事なく軽く読むのならお勧めです。お話し世界の構築や推理展開を楽しむにはいいのではないでしょうか。