苦しい、悲しい、辛い、そんな気持ちを抑圧しがちだった私の地元はとても息苦しかったのを思い出しながら読みました。子ども時代、困っている人間をせせら嗤う同級生たちが憎くてしかたなかったけれど、なるほど、あれは地元全体が過酷な文化だったのだと思います。本書はアメリカを中心とした文化論ではあるものの、普遍的な「子育て」において再考すべきポイントを押さえています。今現在子育てをしていない人も、自分がかつて親に覚えた謎の殺意など思い出しながら読んでみてほしいです。理不尽だった子ども時代に復讐したい人にこそおすすめします。