ネタバレ・感想ありなにかが首のまわりにのレビュー

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目を開く
2020年4月18日
すごく新鮮。
正直なところ、国名くらいしかろくに知らない国、ナイジェリアでで生きる人々の日常、風景、政治的背景がみずみずしい文章でつづられていて、ちょっとした旅に出た気分。さらにアメリカが舞台の物語では、〈アフリカ〉という地域に対して、〈富める国〉の人々が抱きがちな、非常に大雑把で偏見や欺瞞に満ちた〈固定化された視点〉をさらりとつついていて、ハッとさせられる。全編を通じて気負うことなくのびやかな文章でつづられているだけに余計に響く。とはいえ、本人もまたかなり恵まれた出自であることは間違いないけれど、いたるところに彼女の聡明さとバランスの良さが現れていて、つまづくことなく楽しめる。追いかけていきたい作家のひとり。
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アフリカを知らない方にこそ届いてほしい本
2020年1月1日
現代アフリカの女性たちを描いた短編集です。家族への失望や苛立ち、無力な自分に感じる歯がゆさなど、登場人物たちの抱える葛藤には共感しきりでした。漠然としていたアフリカという国を、ようやく生々しい現実の一部に加える事が叶いました。機会があれば、もっと現代の小説家たちがアフリカについて書いた本を読みたいです。
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