このレビューはネタバレを含みます▼
弥生時代には馴染みのなかったが、古事記や日本書紀をも感じさせる神々の信仰や宝を巡る内容が古代ファンタジーのようです。1巻は九州を中心に2巻に本州にと旅路が続いていきそれぞれ古代の土地や民族の様子が臨場感溢れて共感わき興味深いです。神々の力がまだ信仰されながらも文明の流れで青銅や鉄の発展により人間の武力の力で制圧が起こり始めた時代。主人公達2人の少年が血や身分、信仰、人種にて過酷で悲惨な状況に何度もあいながらも成長していく姿がいいです。家族とは離れてしまい孤独な環境になった隼人と鷹士が様々な災難や差別、支配を乗り越えかけがえのない絆を紡ぎ唯一無二の存在になっていく過程に胸が熱くなります。逃走続けていく辛い状況に遭いながら確かな仲間ができ自分達の居場所を切り開いていき光が見える。まだまだこの先が読みたい夢中になれた作品でした。