このレビューはネタバレを含みます▼
上巻は主人公彰が愛する妻を亡くした喪失感から始まります。近親者が居らず諦め続けた彼が諦めたくないと認めた皐月との出会いから一生を誓いあい、喪うまで。ここまででも脚本一本作れそうな出来でした。学生時に得たバイト「パンドラ」に皐月と2人て関わったAIの世界に今でも居るだろう仮想人格の皐月に会いたい一心でパンドラに申し込む彰がパンドラの秘匿してた事件を暴く1矢になり引き込まれていく下巻では、彰が自分から沢山の人に関わってゆく時間と過程を経て皐月喪失を乗り越えます。設定も伏せんも素晴らしかったです。