このレビューはネタバレを含みます▼
初めてジャケ買いした思い出の本です。まさかシーモアにあるとは。嬉しいです。
今は無くなってしまった六本木の青山ブックセンターのサブカル重視というか選んでる人のセンスと好みが最高だった頃、新刊じゃないのにジャケットを魅せるように飾ってあって、この写真の黒人の少年の瞳に吸い込まれるように買いました。
まだ黒人が整くんみたいなまんまるアフロで音楽やってたような感じの昭和初期ごろ、大戦後のカオス時代に、小柄で低身長の当時としてはめちゃくちゃ珍しい女性カメラマン、本作のエッセイのご本人がアメリカの、それも超絶危険だったニューヨークのハーレムと呼ばれるスラムで暮らしてた体験が描かれてます。
テレビでご高齢になった彼女を見たことがありますが人柄の優しさがにじみ出てて神々しかったです。おちゃめな素敵な人だから、一番あらぶってたハーレムの人達に受け入れられたんでしょうね。
当時のハーレムの黒人たちの熱気とか匂いとか伝わってくるようです。彼女の黒人との交流もほっこりしたり哀しかったり、でも、素敵なのです。彼女が撮った写真も味があって、なんともかっこいいんです。表紙見て気になったらぜひ読んでみてほしいです。