ネタバレ・感想ありラブセメタリーのレビュー

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これはどうだろう
ネタバレ
2025年4月15日
このレビューはネタバレを含みます▼ 読んでいてこれはこっちはと繋がっているような連作短編 この人のこんなことこんなことが見えてくる何とも言えぬ 不思議な毒了感
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ひさびさに衝撃を受けた
ネタバレ
2025年1月6日
このレビューはネタバレを含みます▼ 幼い頃からいろんな小説を読み漁ってきましたが、小児性愛を扱う内容のものに関しては、正欲や流浪の月のように醜い部分を正面から直視していない、最後は大衆向け結末に着地する内容が殆どだと感じます。小児性愛という己の癖に葛藤する男性の話や、或いは加害者目線の話で真面目にここまで描写されている本を読んだのは初めてです。
地獄すぎる
2024年10月13日
地獄すぎるんだけど読むのやめられない、面白い!面白いって言っていいかわからんけどとにかくやめられん。胸糞悪くなる一歩手前なんだけどなんかならない
誰が悪いって、神様が悪いんじゃん!
小児性愛者達の群像劇
2024年10月11日
作中に児童○春、レ○プ場面が何度か出るので注意してお読みください。ハッピーなBLではなく、実録ルポみたいな印象を受けました。読み終えたらしんどい気持ちになりましたが、でもやっぱり面白かったです。
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答えも終わりもない生き地獄
2024年6月22日
小原先生の小説を読んでみたくて最初の1冊を探しましたが、表紙のイラストがどうにも気になりこちらを選びました。「非」さんというイラストレーターの作品で、少し怖いけれど心が惹かれてしまいます。本編を読んでから改めて見直すと、傷ついた美しい少年は、小児性愛者自身の姿にも見えてきます。

読みやすい文体で淡々と進む物語からは、重い十字架を背負って生きる人の、答えも終わりもない苦しみが当たり前の様に存在している事を告げられます。
小児性愛について語るには余りにも重いテーマであるため生半可な考えをここに書く事は憚られますが、当然の様でいてどこか曖昧だった点――小児性愛者と小児性犯罪者は違うという認識を持てて良かったと思います。
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考えたこともなかった世界
ネタバレ
2022年10月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ BL味を薄らと感じますが非BLで、2人の小児性愛者のお話です。小児性愛者の周りの人の視点、本人の視点といろんな角度から本質を掘り下げていきます。子供が好きな大人くらいにしか思っていなかったのですが愛する対象が子どもに生まれてしまった悲劇。たまたまそう生まれただけで偏見のレベルではなく思いを遂げたら犯罪です。読んでみてこれは地獄だな、、、と思いました。ラブセメタリーのタイトルに唸る。苦しんでいる人が楽になれる医療や仕組みができたらと思わずにはいられない。答えは出ないけど自分の中でもう一つの見方を持てた作品でした。
読む人によって好き嫌いがあるかな。。
ネタバレ
2021年11月14日
このレビューはネタバレを含みます▼ この作家さんは、本当に人間の心の奥底にあるものを文字に綴っていく人なのだと思う。ラブセメタリーは、子供を恋愛、性の対象とした人々が中心となって物語が進行していく。これを読むまでは子供を性の対象とする人はただなる犯罪と単純に認識していた。実際、犯罪になる。でも、読み進んでいくうちに本当にそうなのだろうか。色んな角度で読み手に問いかけてくる。その人の嗜好はDNAレベルからくるもので本人が必ず望んでそうなってきたわけでない。世間では「普通」が数の上で圧倒多数をさすが、「少数」は「異常」とされる。子供を恋愛対象とするならば尚社会から抹殺されてしまうレベルになるし、その対象者が成長するとその想いは終わって時には嫌悪の対象になる。そんな不毛な自分を抱えて生きていかなくてはならない。でも、小児愛の嗜好を隠して、異性や同性をパートナーに選べる人はまだ救われるのかもしれない。まだ偏見はあっても同性愛者は、受け入れられる受け入れられないとどまりなのだと。哀しい。自制心の中に押しとどめ、それを超えてしまうと犯罪。相手になった子供たちも身体と心にぬぐい切れない傷を負う。そんな救いのない孤独の中に彼らに救いはあるのか。単純に善悪に区切れることではないのだと思った。
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答えが見つからない問い
2020年9月19日
子供への暴行を悪びれなく繰り返す男と、その衝動を抑えギリギリで踏みとどまっている男。対照的なふたりの小児性愛者を軸に、周囲の「ふつうの人」の目線を交えながらストーリーは進む。小説なんだけど、物語というより、レポートというか、記録を読まされているような不思議な感覚になる文体で、その淡々とした感じが作品の不気味さ、被害者のやるせなさ、世の不条理さを際立たせているように思った。前者の、当たり前のように自分を正当化して被害者の子供の心情を全く省みない男の独白部分は胸くそ悪く吐き気がする。そして、今のところ犯罪を犯していない後者にも、その言動に前者との共通点があり、いつ犯罪を犯すかわからない危うさもある。どちらの男も人間的に魅力的で他者から信用もあるが、隠している裏の顔は‥。
人物の描き方がとても上手い。

性犯罪という一線を越えるか越えないかの違いってなんなんだろう?犯罪を犯さないまでも、小児性愛者にもし生まれついてしまったらその人は一生日陰で生きていかなければいけないのか?でも、子供をそういう対象に見ることは絶体肯定されてはいけないし、今の社会では性犯罪者への罰が軽すぎる。など、いろんな問題提起をされました。私にとって忘れられない小説になり、打ちのめされて読んだ後しばらくボーッとしてしまいました。
木原先生の作品は本当に心をえぐる。
2022年10月11日
一気読みしてしまう作品です。子供しか恋愛対象にならない、好きになった時点で犯罪者確定の人生。これは趣味嗜好ではなく決定的な自分の本質。
必死に抑え込んで生きずらい人生を生きるとは対象に、自由奔放に抗うことなく生きる人生。世間と自分のズレをどのようにしてすり合わせて生きるのか。書下ろし作品も含めて本当に考えさせられる。
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続編の同人誌「unknownの柩」を読むべし!
2020年10月31日
本作「ラブセメタリー」だけ読むと胸糞ですが、同人誌で「unknownの柩」という続編が出ており、なんと本作に登場した被害者の小学生の30年後のお話で、とんでもないドンデン返しがあります。「ラブセメタリー」を読んで胸糞悪くなった気分が一気にひっくり返る素晴らしい作品です。
本当は「unknownの柩」もこちらに収録予定だったそうですが、集英社と話し合いの末に外したそうで、死体解剖シーンをコメディにしたり、やりたい放題だったので商業誌的にはアウトだったのかもしれませんが、一連の物語のオチとしてはとても良くできたお話なので、木原先生ファンの方は読んで損はないと思います。
というより「unknownの柩」まで読まないとこの作品は完成しないと思います。
短編集
2021年6月2日
この作家さんのストーリーは比較的好きですが 続けて重い本を読んでしまったなぁと思いました。こういう作品が好きな人もいると思いますが わたしにはちょっと重かったです。未熟者です。
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作家名: 木原音瀬
出版社: 集英社
雑誌: 集英社文庫