どうなっていくのかとハラハラ、わくわくしているうちに、黒いオセロがパタパタと白に裏返っていく様に一巻はあっという間に読み終えました。ご都合主義的な部分もなくはないですが、それを差し置いても一気に読み切るだけの、なんというかパワーがある作品でした。
もともと連載の予定ではなかったのか、一巻の終わりに物語の顛末が駆け足で語られ、完結と思えなくもない終わり方をしています。決して安価な作品ではないので、とりあえず一巻だけ読んでみて興味があれば続きを購入する、という形でもいいかと思います。
二巻以降は、その駆け足で語られた部分の物語の詳細を綴っていく展開になっていますが、パート2や3の映画が段々求心力を失っていくように、個人的には一巻ほどのわくわくは感じませんでした。ただ、今後どういった展開を経て、一巻の最後のあの結末へ辿り着くのか非常に楽しみな作品であることは間違いありません。