ネタバレ・感想あり神様のためにあなたができることのレビュー

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四谷怪談はフィクションだった
ネタバレ
2023年3月31日
このレビューはネタバレを含みます▼ 「神様や幽霊が見える、会話できる」という作者のプロフィールがある通り、この本の内容は「すでに亡くなった人」や「神社にいるお稲荷さん」等にまつわるエピソード集といった感じ。
正直、その手の人は色々な人がいるので「え〜?本当?」と思いながらも、なんだかんだ読み進めちゃう人におすすめです。

各話の真偽はともかく、個人的に「これ本当に可哀想…」と感じたのは「田宮お岩」という女性のエピソード。その人は四谷怪談という有名な怪談話に出てくる「お岩さん」のモデルになってしまったそうですが、実際は舞台用に創作された怪談の方が有名になってしまい、「名前だけ借りられてしまった」故人だそうです。
(※田宮お岩本人が祀られている神社にその旨を解説した冊子が実際に置かれてます)
それを改めて知る人が増えただけでも、お岩さん本人は「ああ、良かった」と思えたのではないでしょうか。
つーか、これが現代だったら遺族が本気で訴えるレベルの事件です。ふざけんな、鶴屋南北。

「すでに亡くなった歴史上の偉人、有名人って今どうしてるんだろう?」と気になる方、「もしかしたら…こんな状態なのかも」程度に読んでみてはいかがでしょうか。
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作家名: 桜井識子
出版社: PHP研究所