ネタバレ・感想ありさよならは愛し子のためにのレビュー

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男性パートナー無しで子を得る
ネタバレ
2021年8月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ 主人公のアメリアは、男性パートナー無しで子を得るために精子バンクを利用して妊娠する。
酒乱の継父に尽くすが、実の娘である自分と妹を守ろうとしない母を嫌うが、自分にも『好きな相手を喜ばせたい』、『相手が幸せなのが自分の幸せ』と、相手優先で自分の感情や意見を飲み込んだり押し込めたりする母そっくりな性質があることに気づき絶望する。そのために、妹の危機に側にいてあげることが出来なかったことを悔やみ、妹と二人で支え合って会社を興し、子どもを育てる計画を立てたのだ。
そんなある日、ドナーであるクレイグから『遺伝子上、自分の子どもとなるアメリアの子が幸せに育つのか確認したい』と連絡が来る。
この精子バンクは、他のものと違ってドナーの情報はより細かく知ることが出来るし、ドナーの側も提供を受ける側も相互に連絡が可能なのだ。
以前、同棲していた恋人が死んだ後、彼女の連れ子を遺産目当ての実父に引き渡さるを得ず、全ての親が子を慈しむわけではないと痛切に実感したクレイグは、バンクの自分の精子を破棄し、それまでに提供された3組に連絡を取って、幸せに暮らしているかどうかを確認しているのだという。
最後の3組目がアメリアで、彼の言い分も理解できたアメリアは会うことを承諾する。
一度会えば納得してもらえると思ったが、シングルマザーを選択したことを知ると、彼女の妊娠期間中、自転車に乗るエクササイズを一緒にすることを提案して来た。
両親の愛情あふれる家庭に育ち、自分もそういう家庭を築きたいと思っているクレイグと、そういう家庭があることは否定しないが、そういう風になりたいとも、自分に夫婦仲良くという家庭が築けるとも思っていないアメリア。全く反対の価値観を持つ二人だが、どんどん惹かれあう。この違いは埋められるのか、どちらかが宗旨替えするのか、それとも新たなる価値観を二人で作り上げるのか。

精子バンクを使ったパートナー無しの妊娠というのは日本では許可されていないので、外国だなぁと感じます。
文中、アメリアが人工授精で妊娠したのか体外受精で妊娠したのか、両方出て来るので分かりにくいです。2回したわけでもないみたいですし。
第二子以降の妊娠で、上の子の送迎で自転車に乗る人は日本でもいるけど、やむを得ず乗ってる人が主流な気がするので、わざわざ妊娠中のエクササイズとして自転車に乗るっていうのがビックリしました。
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