ネタバレ・感想あり上海のレビュー

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何もかもが素晴らしい
ネタバレ
2025年8月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ 前時代の上海を舞台に描いた作品です。
本当に何もかもが素晴らしい。まず時代背景や舞台描写の美しさ。栄華を窮めた当時の貴族的な人々の傲慢さと、そこから情勢が傾き混乱に巻き込まれていく辛さ。まるでそこに自分も生きていたかのように惹き込まれる描写力の凄さは、さすがの作者さんとしか言いようがありません。例え歴史を調べたとしても、このように書ける人は少ないでしょう。
また、受けと攻めの視点以外が書かれる作品はあまり好きでは無いのですが、まるでモブのような登場人物たちから語られる話もまた味があって、作品に彩りがあります。舞台や映画を見ている時のような気持ちになるくらい、構成が素晴らしい。

またメインのBLとしてのお話も本当に好きでした。その時代に生きた2人の男性の身分差愛、本当に切ない。受けはずっと攻めの事を愛してますが、攻めは受けを最初はどうも思っていないから雑に扱う辛さ、でも攻めには立場があるので仕方が無いんですが…しかしその後辛い状況に陥った攻めを検診的に支える受けの懐の深さと、徐々に深まっていく愛。
でも戦争があって……という中で最後こんなに綺麗にまとまるか!?というくらい綺麗にまとまってます。大円満のハピエンで読後感も良いのですが、当時のかつて愛した上海の街や栄光を極めたあの美しい家ももうない、という少しの寂しさ、でもそんな中新しく生きていく2人や家族たち、使用人たちもみんな前向きで輝いていて、本当に素晴らしかった。

作者さんの作品は本当に描写力が素晴らしくて好きですが、この作品はもっと早くに読めばよかったです。表紙やタイトルが好みじゃなくて手を出してませんでしたが、読めばよかった。
生涯読んできたBL商業小説の中でも、トップ5に入るくらいには好きでした。
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艶のある読後感。
2025年4月26日
すっかりかわい有美子先生のファンになりました。
この作品はその年代の上海の雰囲気にどっぷりひたれる物語です。
子供時代の2人がすごく可愛くいじらしく、レイモンドがパブリックスクールへ入学する為イギリスへ出発する時泣きながら追いかけたエドワードを胸がしめつけられる想いで泣けました。
この2人のキャラがとても魅力的なんです。
前向きでパワフルでタフで健全なレイモンド。地味で健気で頑張り屋のエドワード。
好きでした!
感動大作!!
2024年10月16日
最後、ハッピーエンドになるのは今時のBLですが、そこに至るまでの経緯がひたすら心揺さぶられます。泣きました。おすすめです。1920年代の上海にタイムトリップした気分。
めちゃくちゃよい
ネタバレ
2024年3月29日
このレビューはネタバレを含みます▼ 舞台は上海であったり、途中で戦争も挟まれたりしますが恋愛のストーリーとしてとても王道な感じです。それがとても良いです。受けの健気さ、一途さ、慎み深さは非常に胸を打ちます。攻めの男らしさ、心根の明るさはとても魅力的です。こんなストーリーを読みたかったと思いました。
ぐァァえあぁぁ面白い
2024年1月30日
第二次世界大戦の前後、上海租界でのイギリス候爵と使用人のお話。オリエンタルな雰囲気抜群。受けの少しの曇もない、清廉で一途な生き方が尊い。美しくて控えめで、凛としてる。めちゃいい。かわい先生のこのタイプの受けちゃん大好き。ハァハァハァハァ
映画のようなストーリー
2023年12月22日
作者様買いです。やっぱりこの作品も素晴らしかった。読ませます。読後しばらくほう…となりました。良質な映画を観たあとのように。
第二次世界大戦前後の上海、時代に翻弄される2人の愛の物語です。植民地支配、人種差別や貧富の差、戦争の足音がする混沌とした時代背景、史実を織り交ぜながらのストーリー展開が秀逸です。
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大正ロマンな感じ
ネタバレ
2024年1月4日
このレビューはネタバレを含みます▼ 個人的に感じたイメージです。母に棄てられたエドワードがレイモンドに対する憧憬を抱くのも当たり前で。主従関係があるからこそ、すれ違い、勘違いし、焦れます。レイモンドだって、パブリックスクールを経て、エドワードへの対し方が変わってる事に気がつかないし。身勝手だなって思うところもあるけど、仕方ない。租界の西洋人たちの東洋人に対する態度が腹立たしくはあるのですが、それも実際あった事でしょうからね。勢いがある民族って、どうしても他民族を下に見たいものです。いつの時代も変わらない。人間ってやつは…。戦禍を逃れてエドワードがレイモンドの元へ辿り着くまでの間を描いた短編も収録。離れる事ができない相手に巡り会えた幸せを噛み締めます。大河ドラマのようでした。
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激動の上海
2023年9月29日
2人が小さい頃から始まるお話し。攻めの幼馴染、侍従関係に変わり、そして公私共に側近となる相手への気持ちの変化、友情、確たる信頼関係、そしてそれ以上の想いというの良かったです。受けの献身、ただ側にいたいだけって、そういうの好きです。女性が出てきますが、邪魔にならなかったです。本編で出てきた彼女も味があり、番外編の女性も親切な素敵な人でした。
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