ネタバレ・感想あり私立探偵・麻生龍太郎のレビュー

柴田よしき

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RoxyKitty さん

(－/－) 総レビュー数：1313件

短編ミステリー集、文句なく面白かったです

ネタバレ

2024年2月9日

このレビューはネタバレを含みます▼ 「聖なる黒夜」を読み「RIKO」シリーズに行き、「所轄刑事・麻生龍太郎」からここに来ました。探偵の使われ方というのは色々あり、興味深かったです。失くし物探しの依頼が実は人と人を繋げる為で、その真の目的はまた別にあるとか。「CARRY ON」が私は一番好きです。何も関係無さそうな事が次々と起こり、それが何故そんなに都合よく繋がるの？って思っていたら、それにはきちんと判り易い理由がありました。そして最後まで判らないのは常に人の心でしょうか。この作品の中の龍と練、暗雲漂う中でですが、それでもこれが彼らの一番穏やかな時ですね。これがBLだったら2人は田村が言うように外国に行き、末長く幸せに暮らします的な示唆で終わるのでしょう。でも龍は普通に小市民的な思想の持ち主でついでに頑固、たとえ愛する人の為であっても全てを捨てるようなことはしないです。練は龍が覚悟を決めたと分かれば一瞬足りとも躊躇なんてしないんだろうと思うと、やはり切ないですね。練の言った言葉、アレキサンドライトは変わりたくて色を変えている訳ではない、当てられる光の性質で否応なしに色が変わってしまう、って彼の歩まされた人生を考えると心が痛くなります。

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ニコニコさん

(男性/40代) 総レビュー数：181件

聖なる黒夜の続き

ネタバレ

2023年8月4日

このレビューはネタバレを含みます▼ 警察を辞めて私立探偵になった麻生の物語。練も出てきます。麻生は商売はあまり上手くなさそう…貧乏暇なしって感じです。
それでも麻生みたいな人に練がどんな気持ちで「会いたい」って連絡してきてるか…何でもない風に言ってても本とは疲れきってやりきれなくてどうしょうもなく会いたい時だって麻生にはわかって貰いたい。
そんな麻生に練はひたすら優しい。
麻生は頑固だし、もう残された時間が少ないのにと思うとやりきれない気持ちになりました。
組長の遺言は、結局韮崎の根回しがあった上ですよね。韮崎の元でヤクザにならずギリギリのところで耐えてた練、何を思ってたんだろう。及川×麻生もやっぱり切ない。
ふとした時に、麻生の前でだけは練がヤクザとしてではなくあの取調室の泣き虫だった頃も含めた練として存在してるような気がして切なくなりました。
※『聖なる黒夜』ラスト～のネタバレになってしまうかもしれませんが、じっくり読み返してみてふとラストで韮崎の手帳を麻生は証拠として提出せずにこっそり持っているのではと思ったのですが、練についてヤバいこと書いてあってもいけないし…麻生が練に生きて欲しいと思ってるって察して最後にくれたんだよね。だから手帳が証拠として警察に押収されちゃんと調べられたら多分練はただではすまない(死刑になる？)ような事書いてありそう…あのなみ先生に悪魔とか殺した方が世のためと言われるような事してたんだから。麻生が手帳を読んでたとしたら『私立探偵・麻生龍太郎』での麻生の言動が全く違って見えるのです。練は『あんたはわかってない』といつも言ってますが、全てわかった上だとしたら麻生の練への愛は本とに深いな～と思えて泣けてきました。さすが他の刑事達に一目おかれている刑事だけありますあの練を欺くなんて…。麻生が韮崎の手帳からどれだけの情報を得られるかはかりしれませんよね…まぁ一周回って結局『足を洗え』と同じ事言ってるだけですが…本とに分かりにくい人。
玲子も及川も槙も麻生の愛情深いところにひかれたのかな…無自覚な上魔性で結構女好き…タチ悪いなやっぱろくでなし？いやいや溺れるように惚れてしまいます。

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夕月さん

(女性/60代～) 総レビュー数：9件

聖なる黒夜の続き

2023年3月4日

「聖なる黒夜」の続きです。
冤罪で人生を狂わされた練、
数年後、誤認逮捕に気付き苦悩する麻生、
二人の互いへの想い。
重くて哀しかった「聖なる黒夜」

続きが読みたくて本作を購入、
刑事を辞め探偵になった麻生、
どのエピソードも内容濃くて面白かったです。優しくて真っ直ぐで、ちょっと厳しい麻生らしさが出ていた！

練は時々麻生に会いに来ます。
最後、練は元の生活には戻らないと告げます。

この続きの「海は灰色」は未読です。
電子化されてなくて残念！

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作家名：柴田よしき

ジャンル：小説・実用書小説 > 一般小説 > ミステリー・サスペンス

出版社： KADOKAWA

雑誌：角川文庫

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