「マイ・フェア・レディ」より予想外の内容で一気に読んでしまいました。産業革命時代の流れと反するような妖精の話が見事に調和していて面白いです。妖精に関した事から推理仕立てに展開していくことで自然と登場人物達の内面や過去が見えてくる仕組みが秀逸。事件を一つ一つ解決して張ってあった伏線を見事に回収していき読んでいて納得し安心できる短編連作なのがいい。
たくさんの伏線を解決しながらもまた新たな問題がでて複雑な中、しっかりした設定がある為読み応えと満足感が得られます。
主人公や登場人物たちや時代の風景の描写や心情が丁寧で品格があり素晴らしい。いよいよ佳境に迎かい続きが楽しみです。また、この作者さんの他の作品も是非読んでみたいです。