ネタバレ・感想あり春になったら莓を摘みに(新潮文庫)のレビュー

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人と人とのぬくもり
ネタバレ
2026年6月25日
このレビューはネタバレを含みます▼ 異国での暮らしや人との出会いを綴ったエッセイでありながら、本書には一編の良質な物語を読むような深い余韻があります
著者は土地そのものだけでなく、そこに生きる人々の歴史や価値観へ丁寧に目を向け、多様な背景を持つ人々との交流を温かな筆致で描き出していく‥
とりわけウェスト夫人の揺るぎない包容力は印象的で、人と共に生きるとは何かを自然と考えさせられる
価値観の違いを無理に整理しようとせず、それでも同じ時間を分かち合おうとする姿勢が胸に沁みる‥
旅の記録にとどまらず、異文化との接点を通して自身の在り方を見つめ直す思索の書としても秀逸👌

読み終えたあとには、遠い国の風景よりも、そこで交わされた人と人とのぬくもりが心に残り、ふと人生を少し広い視野で眺めたくなる一冊です
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作家名: 梨木香歩
出版社: 新潮社
雑誌: 新潮文庫