このレビューはネタバレを含みます▼
作者様があとがきでツンデレ(ヒーロー)対ヤンデレ(お兄様)の戦いと書かれてて確かに!と納得してしまった。神官と吸血鬼なだけでなく、仇の妹という相容れぬ関係のヒーローとヒロイン。敵意バリバリの二人が少しずつ心を開いていく過程が丁寧に描かれていて、心情の変化に違和感なくすっと入り込めた。ヒーロー、ヒロイン、そしてヒロインに執着溺愛するヒロインの兄。奪われた記憶、隠されていた過去、彼らの歪んだ関係が明らかになっていく。…のだけど、どうしてもお兄様に肩入れしてしまうー!!確かにやってきたことはひどいけど、その想いは切ない…。運命的なヒーローとヒロインの愛は泣いてしまうほど素敵で、二人を彩る薄紅色の幻花の描写はとても綺麗。けれどもラストのお兄様の涙に心臓鷲掴みにされて号泣してしまった。切ない〜!なので、終わり方がとっても好きだった。流石作者様!納得のラスト。とても素敵なお話でした。