ここまで純粋に『災厄』に近い勇者は他に類を見ない。『悪』ではなく『厄』。
勇者を召喚した側の世界もなかなかに最悪な環境・状況であることが明かされていくし、悪い意味でこうはなって欲しくない様な展開に無慈悲に賽を振っていく。ダークファンタジーという分類の中でも突出して特徴的な主人公であり、読み手を選ぶ。
しょっぱなから姫含む召喚した国の民を拷問虐殺鏖から始めるため、コミカライズすら難易度が高いんだろうなと思う。その点はかなり残念。
主人公の行為は純粋に天災と変わらず理解共感が極めて困難。人によっては胸糞に感じる容赦慈悲ない展開。救いはほぼ皆無。と、前述の通りダメな人はとことんダメな極端な賛否両論の内容であるため、注意されたし。