このレビューはネタバレを含みます▼
もともとご飯やお菓子を題材にした物語が好きだったので、内容を下調べせず表紙買いした作品。
主人公の女の子が駆け出しの和菓子職人として奮闘する修行時代が面白く黙々と読み進めていくうちに、第二次世界大戦の背景や、かの有名な給糧艦間宮などが出てきて「こういう方向性の物語だったのか…!」と良い意味でとても驚きました。
新たな事実がゆっくり1つずつわかっていく心地よさと、あくまで「亡き祖父のどらやきを再現する」ということが物語の軸なので、恋愛などに方向性がブレなかった点もとても良かったです。
個人的には予想外の出会いの本。大切な一冊となりました。