このレビューはネタバレを含みます▼
武士の面目と法の論理が支配する時代にあって、本作はその窮屈さを鮮やかに裏返す
罪人として護送される男の軽妙な言動は一見すると破天荒だが、その奥には他者の尊厳を見据える確かな倫理が息づいている
道中で交わされる人々との縁は、滑稽味を帯びながらも次第に胸に沁み、やがて静かな感動へと転じていく‥
対照的な若き役人の成長もまた、この旅に確かな厚みを与えていて👌
笑いに包まれた物語でありながら、読み終えたときに残るのは「どう生きるか」という普遍的な問い
時代小説の枠を超え、やわらかな余韻が残る一作