初レビューなのと、読み放題コスパで少し点数高めの☆4としています。
サクッと読めました。
聖女、悪女、ザマァといったキーワードはよくあるのですが、このお話はヒロインが虐げられがち聖女から本当に悪女(仕事サボりがちでドレス買い漁りパーティ行きまくりの権力者に阿るまさに性悪)になってしまいます。
ヒロインが人柱になる経験を境に生まれ変わります。もともと精霊をぼんやり見ることができてましたが、より強力な精霊と契約を結び姿を変え、今までの虐げられた経験を反動に性格まで(表面的な部分に思えますが)変わってしまいます。
真面目にやっていても報われない…
なら思うままに生きてもいいでしょうと。
精霊たちは良くも悪くも無邪気です。
変わってしまったヒロインのあまりの振る舞いに、いつかヒロインこそがザマァブーメラン喰らうのではと不安になりながら、一方でもとのアンナに対するそれぞれの本音が聞けて揺らぐ揺らぐ。
葛藤が面白いですし、ヒーローのロランとの関係も気になります。
あ、王子はただのクズですね。どうせ聖女と結婚するならより美人な方がいいくらいにしか思ってないのでしょう。
ヒロインは生まれ変わって美人になってチヤホヤされても、王子だけには媚びてませんでしたね。
悪役?ノエミについても視点があり、番外編でも掘り下げがあり、なかなか良かったです。
なかなか報われなかったアンナ。少し切なかったです。
ただ、反動にしてもとても性悪になってショックでした。
ラストの方で「人に好かれたかった」これが孤児院で育った彼女の原動力だったのでしょうね。
ノエミも似た部分があったのかな、と思いました。
最終的に取った行動で運命は別れましたが。