このレビューはネタバレを含みます▼
怪異の怖さだけでなく、その土地や出来事に残された記憶まで感じさせる一冊
身近な日常から歴史的事件にまつわる話へと広がっていく構成に、怪談の奥深さを実感する
特に後半の八甲田山と千日デパートをめぐる怪異は、悲劇の重みが恐怖に重なり、読後まで強く残る‥
一方で、趣のある話や、怪異に対する礼節を感じさせる話もあり、恐怖一辺倒ではない味わいもあり👌
なぜこんな場所で?と思わせる不可解さや、説明しきれない余韻も実話怪談ならでは
長い年月を経ても消えない人や土地の痕跡を掬い上げる筆致には、シリーズならではの説得力があります
怖いだけでは終わらない、怪談の背景までじっくり味わえる良質な一冊