このレビューはネタバレを含みます▼
まず、刑事である主人公と、犯行を認めた犯人。その過去と現在が交互にえがかれています。
殺されたホームレスの女性の事件で動き出すのですが、引きこもりやネグレクト、DVなど現代の問題を浮き彫りにした内容に
どきりとさせられる。
孤独が引き起こす、自分の居場所がない、必要とされてない、軽い拒絶が根深い疎外感を生み出す。
決して他人ごとではない心の叫びがよく表現されていると思います。
ラストでわからないことかもしれないが、知りたいという言葉に気持ちを突き動かされます。
エピローグで語られるその後も、少しずつ気持ちが前にすすめていたのが救いです。