ネタバレ・感想あり鳥と港のレビュー

(5.0) 1件
(5)
1件
(4)
0件
(3)
0件
(2)
0件
(1)
0件
すごく良かった。
ネタバレ
2025年1月17日
このレビューはネタバレを含みます▼ 落ちてた郵便受けに入っていた手紙、そこから始まる「生きる」に繋がる出会いの話。1年足らずで仕事から離脱した25歳女性と、高校から離脱した17歳男子。「生きる」とは?働くとは?世の中、効率的にするために形式みたいなものが溢れていて、その中には助かるものもあれば、すでに意味をなしていないものもある。その形式の中にはめられるような窮屈さ、退屈さ、個別性を無視されたことへの苛立たしさ。でも社会はそういう場所が多いのも事実、生きていくためにその中で適応するのも、ハマらないから離脱して自分で新たな世界を作っていくのも、そこにはリスクがあることも。そういう大きなテーマと、素朴な人と人との出会い。お互いが大切だからこそ、自分が大切だからこそ、良い関係だけが続くのではなく、ぶつかったり許したり想いやったり、その中で信頼できる関係性が築かれていく様子。読んでいて胸にジーンときた。私も少し文通したくなった。読むのは好きだけど、言葉を紡ぐのは苦手、なかなかピッタリくる言葉を見つけられないし、言葉にすると薄っぺらくなる感じ、そういうのがあるからまだ手を出す気にはならないけど。いつか、誰かに書きたいと思ったときは手紙書きたいな。
いいね
0件
レビューをシェアしよう!
作家名: 佐原ひかり
出版社: 小学館