そんなに悪くはなかったけど、そんなに面白くもなかったというか。
会話で説明で描写が少ない感じの、主人公視点の作品なんだけど。会話が噛み合ってない感と、唐突に場面が展開する感があって、歯にものが挟まったみたいな、もう少しなんとかならんのか的な感じがずっとある。ストーリーとかいろいろ悪くはないんだけど。会って初対面からラブコメ感とか、コメディじゃないと成立しない軽さと、変に重いエピソードとか展開もあり。
全体的に、どっちかに振り切れば作品として、個性として成立するようなもの、例えば描写が少なくて会話で進める感とかにせよ。ただ、そういう軽さと重いエピソードとか暗く狂ったキャラクターっていう相性が悪いものを混ぜてる感じがする。この軽さとかと人間の醜い欲望とかいろいろと相性悪いと思うし。似たような作品、人気のある、面白い軽い感じの自己評価低い感じの主人公の作品でチョロインなラブコメの軽い文章の作品って、人が死にまくるような凄惨エピソードとか入れないでしょっていう。陰湿なエピソードを入れる作品も多くないし。仮に入れた場合もそういうバランスに気をつけてるのが人気作とか面白い作品だと思う。この作品はその辺のバランス感がいまいち。
設定とか流れが悪くはないのだから、相性悪そうなもんを詰め込んだみたいなバランスの悪さについてはもう少し考えて欲しかったなあと思った作品。