ネタバレ・感想ありその花の名前はのレビュー

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人間の醜さと花の美しさ
2025年4月29日
嫉妬や劣等感、その事を誤魔化しうまく人を愛す事ができない人たちばかり出てきます。
王妃の母としての愛、親友への愛、王妃としての責任。王に愛される事がなかった、寂しさ。
母が死に父や義家族、婚約者やその取り巻きに蔑まれ過ごしてきた18歳の ”何もかも忘れたい”という気持ち。
努力をせずに劣等感に気付かず、訳もなく人を傷つける取り巻きの愚かさ。
愚かだったから、愛に気づかなかった可哀想な王太子。
生真面目な庭師にその息子。花が枯れて種になりまた咲く様に、人間の心も時間と共に移り行く。その先が、最後の最後に少しでも心穏やかに、当たり前の日々を過ごせたら幸せなんじゃないかなと思える作品でした。
哀しく優しい物語
2025年4月26日
愚かな王子と虐げられた婚約者令嬢がヒロインのお話その後。となると良くある感が否めませんが、王妃をはじめ取り巻く人々の心情描写が秀逸。Webで読んだ時も感動しましたが、書籍版は加筆によりさらに登場人物の内面が追加され、少しほの哀しく、でも優しい暖かなラストになりました。ぜひ読んでほしい作品です。
レビュー難しい。でも面白いのは確か。
2025年4月24日
「ざまぁ」なんですね、途中までは。
秘薬なんてものでちょっと話を膨らませた、よくあるヤツでしょなんて思ってて。
いや、もう、なんていうか
適切な言葉が見つからないんですよね、私の辞書では。
切ないも違うし、悲しいも違うなぁ。
号泣でもハラハラ流す涙でもなく、ポロリと一滴零れるような、そんな感情の動かされ方をするお話。
全然派手さがない、この静かな作品にグイグイ引き込まれて一気に読んでしまいました。
結論は面白い。
ぜひいろんな人に読んでもらってこの気持ちを共有したいし、他の方のレビューを読ませてもらって「そうそう!そう言う事が言いたかった〜」って納得したいので、みなさんぜひ読んで下さい。
レビュー初めてです
ネタバレ
2025年3月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ 初めてレビューします。レビューは見る専門でしたが、こちらの作品は様々な感情が入り乱れて余韻の残る作品で、とても心に響いたのでレビューさせて頂きます。
複雑な心情を各視点から様々に読み取る事ができて、(温かさや冷たさや非情さ、傲慢、後悔、嫉妬、劣等感。。。)ただの「ざまぁ」「婚約破棄からのハッピーエンド」なんてものでは無く、『どうしたら良かったのだろうか?』と様々な連鎖の中で考えてしまいました。
現実にも、過去を嘆いてタラレバを言いたくなる事がありますが、同じ様に、振り返ってもその時の最善であったり過ちであったり。
そんな事を考えました。
心が温かくも、寂しくも、やるせなくもなる作品だなぁと、とても良い作品に巡り会えて幸せです。
久しぶりに泣きました
2025年1月13日
人の弱さや愚かさそして暖かさや優しさ
いろんな感情を一冊の本で感じることが
出来ました。たくさんライトノベルを
読んでますが購入して良かったです。
余韻が響く
ネタバレ
2024年12月5日
このレビューはネタバレを含みます▼ ロルダンの迎えた結末に何とも言えない余韻が残ります。

「悪人はやっつけられ、主人公は幸せに暮らしましたとさ、めでたしめでたし」ではこの作品は終わりません。悪い奴がやっつけられたその後の心情の変化とただの「ざまあ」ではすまない顛末が描かれています。

最初は憎たらしいと思っていたロルダンが辿った結末があまりに哀れで、「因果応報だ」とは私は思う事ができませんでした。
ロルダンが無反省で図太かったなら未来も庭師を続けていられたと思います。悔恨、矜持、様々な心情があって薬を受け入れずに高熱でベッドで丸まる最後に、ロルダンの本質が哀れで、かつ、愛おしいとすら感じてしまいました。

残された人達も自分達の選択に心が後に残り、答えや支えを見つけていきます。ただただ幸せなだけには終わらず、心理描写が詳細をきわめており、つらつら考えてしまうような作品でした。

でもねぇーー話変わるけどあらすじでとんでもねえネタバレブチ込んでくるのはお姉さんどうかと思うんだよね!(2024年12月現在)
泣けました。
ネタバレ
2025年4月22日
このレビューはネタバレを含みます▼ 率直な感想です。いや、なんだかキツイ。高評価なので購入してみましたが、ヒロインが私だったら最後病むなと思う。ハッピーエンドだけれども!
疲れきって決断したこととはいえ、最後は救いもほしかった…な…母親としての決断も、王妃としての立場も、虐げられたひとりの人生もわかるんだけれども…ただただ後悔は先に立たず。泣けました。
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