このレビューはネタバレを含みます▼
5つの物語に流れるのは、誰もが人生で向き合う「喪失」という普遍的なテーマ
それぞれ異なる立場や年代の登場人物が、痛みを抱えながら少しずつ前を見つめようとする姿に胸を打たれます
夜空や星の情景が心の揺らぎと美しく重なり、言葉では言い尽くせない感情を丁寧に映し出していく筆致も見事
すぐに答えを与える作品ではなく、読み終えたあとも登場人物の想いが心に残る‥
切なさの中に確かなぬくもりが息づき、人と人とのつながりの尊さをあらためて感じさせてくれる一冊です
短編集でありながら読後の満足感は深く、余韻まで含めて味わいたくなる珠玉の作品