このレビューはネタバレを含みます▼
小説家である姉と、その背中を見つめながら成長していく弟の日々を描いた、家族小説の魅力が詰まった一冊
何気ない会話や暮らしの積み重ねから、人は少しずつ変化し、家族の距離もまた移ろっていく様子を丁寧に映し出していく
姉が抱える胸の内や、友人・恋人との関わりを通して広がる主人公の世界が心地よく、読み進めるほど登場人物への愛着が深まります
日常を題材にしながらも、その奥に息づく想いや絆を繊細にすくい上げる筆致は見事で、読後には身近な人の存在の大切さをあらためて実感‥
穏やかな余韻と温かな感動が胸に残る、味わい深い作品です